アオコ中の毒性物質ミクロシスチンの紫外線による構造変化に関する研究
Project/Area Number |
09740428
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Physical chemistry
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Research Institution | Shiga University |
Principal Investigator |
水上 善博 滋賀大学, 教育学部, 助教授 (80222321)
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Project Period (FY) |
1997 – 1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 1998: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | ミクロシスチンLR / 紫外線照射 / NMRスペクトル / 電子状態計算 / ミクロシスチン濃度 / ELISA法 / 琵琶湖 / 諏訪湖 / 紫外吸収スペクトル / 経時変化 / 光化学反応 |
Research Abstract |
アオコ中の毒性物質ミクロシスチンLRの紫外吸収スペクトルと紫外線照射によるミクロシスチンLRの分解反応の研究を行った。その結果、250nmの紫外線照射によって、ミクロシスチンLRの238nmのピークが減少し、300nmに新しいピークが出現することを見いだした。紫外線照射によってミクロシスチンLRが分解していることを確かめるために、300nmのピークをもつ反応生成物のNMRスペクトルの測定を行った。その結果、ミクロシスチンの構造でAddaと呼ばれる部分のNMRスペクトルが消失することを確認した。さらに、ミクロシスチンLRのどの部分で反応性が高いのかを知るために分子軌道法によるミクロシスチンLRの電子状態計算を行った。ミクロシスチンLRのHOMOとLUMOはいずれもAddaの4,5,6番目の炭素によって形成される2つの二重結合におけるπ電子に局在化しており、この部分が反応を受けやすいことがわかった。また、ミクロシスチンLRの238nmのピークはAddaのπ軌道からπ軌道への励起スペクトルであることが計算結果よりわかった。次に、実際の環境で発生したアオコ中のミクロシスチンの定量を行うために、琵琶湖および諏訪湖で採取したアオコを含む湖水中のミクロシスチンの検出を行った。ミクロシスチンの定量はミクロシスチンのAddaを特異的に認識するモノクロナール抗体を利用した酵素連結イムノソルベント検定法(ELISA)を用いて行った。その結果、ミクロシスチンの濃度が最も高く検出されたのは諏訪湖のサンプルでその濃度は145.4ng/mlであった。また、琵琶湖湖水中のミクロシスチン濃度は、南湖(矢橋)で42.5ng/ml、南湖(北山田)で31.4ng/ml、北湖(長浜)で0.894ng/mlであった。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)