Project/Area Number |
09740468
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Organic chemistry
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
迫 克也 名古屋工業大学, 工学部, 講師 (90235234)
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Project Period (FY) |
1997 – 1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1998: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | 電導性 / 有機電導体 / テトラチアフルバレン(TTF) / 分子配列制御 / スイッチ機能 / ドナー分子素子 / ルテニウム錯体 / 金属イオンスイッチ機能 / 金属イオン配位型ドナー / ドナー分子 |
Research Abstract |
電導性に何らかの機能性を付与しようとする研究が、徐々に活発化してきた。金属イオンのような外的因子によって分子配列制御が可能となる金属スイッチ機能性ドナー分子は、電導性制御や配列制御などの新機能発現だけでなく、より高度な多機能性ドナー分子の創出への基礎的な知見を得る上で、重要な役割を果たす化合物として期待される。金属配位部位としてのビピリジル部分とドナー部分としてのテトラチアフルバレン(TTF)ユニット部分とをなるべく同一平面上に配列し、金属イオンの配位によるビピリジル部分の立体配置をそのまま分子全体の構造に反影することが可能な金属スイッチ機能ドナー分子を、設計し合成することに成功した。昨年、金属スイッチ機能ドナー分子として、金属イオンが配位するビピリジル部位にペンダントとしてドナー部分のTTFを組み込んだ金属配位型ドナー分子1と、金属イオンが配位するビピリジル部位とドナー部分のTTFが縮環した金属配位型ドナー分子2を開発することができた。 昨年合成に成功した金属配位型ドナー分子1、2を配位子とした金属錯体の合成を、今回試みたところ、1およびアザフルオレンとジチオール環とが二重結合で結合した母体配位子3において、ルテニウム(II)錯体の合成に成功した。いずれのルテニウム錯体もNMRスペクトルから金属イオン配位による高磁場シフトが観測され、TTF部分からのビピリジル部分への電子の流れ込みがあると考えられる。電子スペクトル及び酸化還元電位の測定からも、このことを示唆している。X線結晶解析によって固体状態の特性を解析している。また母体配位子3では、ニッケル(II)・銀(I)・鉄(II)イオンとの間に金属錯体を形成しており、電子スペクトル・X線結晶解析によりそれぞれの錯体の特性を解析している。電導性の制御、ビピリジル類縁体の立体配置の変化との関係、金属イオンが及ぼす結晶構造の影響を観測することにより、配位金属の有無、電荷状態、種類と電気伝導度や電気化学的挙動との関連を明らかにする。
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