Project/Area Number |
09740478
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Organic chemistry
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
桑谷 善之 (くわ谷 善之) 東京都立大学, 理学研究科, 助手 (00234625)
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Project Period (FY) |
1997 – 1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1998: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | アヌレン / 非平面共役系分子 / 有機合成 / 遷移金属触媒反応 |
Research Abstract |
近年、フラーレンC_<60>やカーボンナノチューブとの関連から、コランニュレン・サーキュレンといった曲面状共役系分子がいくつか合成され、これらの持つ特徴的な性質が明らかになってきている。一方、円筒状の共役系化合物についても数種の物が提案されているが、現在までに成功した例はない。円筒状の共役系には、上で述べたような非平面性という観点の他に(円筒の)内と外がより明確に区別されるという意味からも興味が持たれる。 代表者は、all-Zベンゾ[4n]アヌレン類が、このような円筒状の共役系としての性質を示すことを期待してその系統的研究を行う事を計画した。本年度はその系統的合成法を確立し、n=3,4,5,6のアヌレン類を合成することができた。ここで用いた合成法は、(1)パラジウム触媒クロスカップリング反応とLindlar触媒を用いた接触還元によりo-フェニレンとcisエチレンが交互に結合し両端にホルミル基を有する直線状の前駆体を合成し、(2)その還元的カップリングによって得られるピナコールをCorey-Winter法によってcis-エチレンに導くというものである。 このようにして合成したアヌレン類の性質を調べたところ、環のサイズの増加に伴い分子の柔軟性は増す傾向にあるが、単純には比例せず、偶奇性があることが分かった。共役系としての性質については特出すべきものは見られなかったが、今後縮合多環状共役系への変換を検討することにより更に特色ある分子を構築していく予定である。
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Report
(2 results)
Research Products
(10 results)