光学活性な主鎖構造を持つ有機ポリマー超薄膜による分子認識と電子物性
Project/Area Number |
09740508
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
機能・物性・材料
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
谷口 昌宏 北海道大学, 大学院・理学研究科, 助手 (30250418)
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Project Period (FY) |
1997 – 1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1998: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 光学活性 / STM / 超高真空 / 単分子膜 |
Research Abstract |
本研究の目的はLB法による非線型応答特性を備えたポリマー薄膜の作製を行い、分子レベルで会合・充填状態を観察によって明らかにすること、および光学的・電子的特性の評価をその分解温度付近で調べることがである。超高真空条件下で試料基板を加熱処理しSTM(走査型トンネル電子顕微鏡)観察により分子集合状態・電子状態の変化を追跡する。平成9年度に行った試料作製と熱処理を超高真空下で行うための装置の機能拡張により、これまでに用いてきた単結晶シリコンの清浄表面以外に、より反応性の穏やかな、清浄な金表面((111)面)が超高真空下で準備可能となり、その基板表面の原子像をSTMで確認することができた。平成10年度は実験対象として、大きな螺旋光学異性を持つ含硫黄芳香族分子(チアヘテロヘリセン)を扱った。チアヘテロヘリセンついて高速液体クロマトグラフィーによる光学分割を行った。また、超高真空下での蒸着の予備実験を行って、この分子は超高真空装置に直接マウント可能であり、昇温・蒸発によって基板表面に導入できることが確認できた。このヘリセン分子のSTM像の観察をおこなったところ、嵩高い分子であるにも拘わらずSTMで観察可能であり、また分子は室温では運動しておらず静止していた。今後は、右・左の絶対配置を変えたエナンチオマーを観察することで、STMによって光学活性が直接把捉できるかどうかを検証する。
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Report
(2 results)
Research Products
(4 results)