バイポーラ膜におけるUphillイオン輸送ベクトルの外部刺激制御
Project/Area Number |
09740517
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
機能・物性・材料
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
比嘉 充 山口大学, 工学部, 講師 (30241251)
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Project Period (FY) |
1997 – 1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1998: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | バイポーラ膜 / Uphillイオン輸送 / 多成分イオン / 温度 / ポリビニルアルコール / N-イソプロピルアクリルアミド / 荷電膜 / 輸送ベクトル制御 / 多成分イオン系 |
Research Abstract |
本研究ではまず多価多成分イオン-複合荷電膜系のイオン透過現象をシミュレーションすることでこの系における特定イオンの輸送現象と膜荷電構造の関係を検討した。 次にポリビニルアルコール(PVA)と高分子アニオン、及び高分子カチオンのポリマーブレンド溶液をキャストすることで、負荷電膜、正荷電膜を作製した。これらの膜を積層することで、バイポーラ膜を作製した。このバイポーラ膜のイオン透過現象を解析するために、KCl、NaCl、LiCl水溶液における膜電位を測定し、またKCl、NaCl混合水溶液系において、各イオンの輸送ベクトルの時間変化を測定した。その結果、初期過程において、K^+イオンは濃度勾配に逆らって輸送(Uphill輸送)され、その後、受動輸送を行った。このUphill輸送の方向は、シミュレーション結果が示すように、駆動力電解質濃度勾配に対する、バイポーラ膜の正荷電層、負荷電層の方向、および両荷電層の荷電密度比に依存することが判明した。 またPVAにメタクリル酸とN-イソプロピルアクリルアミド(NIPPAm)をグラフト共重合し、その膜をキャスト後、グルタルアルデヒドで架橋処理して、荷電膜を作製した。この膜の膜含水率の温度依存性はみられなかったが、イオン交換容量はNIPPAmの下限臨界共溶温度(LCST)の32℃以上において急激に減少した。それゆえ、イオン交換容量を膜含水率で割った値である膜荷電密度は、32℃以上で急激に減少した。荷電膜におけるイオン輸送特性は膜荷電密度に大きく依存するため、この膜を用いて、KClーCaCl_2混合水溶液系でイオン輸送を測定した結果、32℃以上で受動輸送したCa^<2+>イオンが、32℃以下ではUphill輸送するようになり、この膜は2価イオンの輸送ベクトルを温度変化で制御出来ることが証明された。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)