Project/Area Number |
09740529
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
機能・物性・材料
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
石井 知彦 東京都立大学, 理学研究科, 助手 (90285718)
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Project Period (FY) |
1997 – 1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 1998: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
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Keywords | 巨大磁気抵抗 / 多重物性 / d-π相互作用 / DV-Xα分子軌道計算 / 二重交換相互作用 / 磁性超格子 / 磁性伝導体 |
Research Abstract |
バルクなEuSe合金,は、0.1T程度の低磁場で抵抗率が何桁も減少する巨大磁気抵抗(Giant Magneto Resistance;GMR)が発現するなど、磁性と伝導性が共存し、多重物性が見いだされる系としての興味が持たれている。一方、集積型金属錯体を筆頭とした有機・無機複合電子系では、d-π系と呼ばれる、やはり同様に伝導π電子と磁性d電子とが共存し、特異な多重物性が発現されることが近年報告されている。これらMnペロブスカイト系に見られるGMR発現のメカニズムや、d-π系の特異な物性発現の原因については未だ分かっていない。本研究では、磁性相と電気伝導相の相互作用を、電子論的に明らかにすることを目的とし、Eu/Se MBE超格子を作成し、それらの磁化率や磁気抵抗を測定するとともに、DV-Xα分子軌道計算を用いて、電子状態を詳しく解析した。 昨年度まで、Eu/Se MBE超格子の磁性は、SQUIDおよびDC(引き抜き法)により測定を行ってきた。今年度は、さらにAC(交流法)を用いた磁化率の精密測定を行った。その結果、GMR発現に直接関与していると思われる、二重交換相互作徂のメカニズムを、電子論的に説明できる結果を得た。具体的には、磁性に関与するd電子が、Fermi準位付近にはりだし、伝導にも大きく関与しているというものである。この結果は、後に行ったDV-Xα分子軌道計算の結果とも一致し、上記二重交換相互作用が引き起こされる場合の電子構造の理論的解釈を行った。
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Report
(2 results)
Research Products
(7 results)