Project/Area Number |
09740530
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
機能・物性・材料
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Research Institution | Seikei University |
Principal Investigator |
大神田 淳子 成蹊大, 工学部, 助手 (50233052)
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Project Period (FY) |
1997 – 1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1998: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | アロステリック効果 / 人工酵素モデル / ヒドロキシピラジノン / ホモカリックス[3]アレーン / アンモニウム カチオン / 金属錯体 / 分子認識 / 溶媒抽出 |
Research Abstract |
1. 本研究の目的は環状ヒドロキサム酸であるN-ヒドロキシピラジノンとホモトリオキサカリックスアレーンとを、アミノ酸をスペーサーとして連結した分子認識レセプターを合成し、アセチルコリンエステラーゼ類似機能の評価を行うものである。そこで、分子認識に適した空孔サイズに関する知見を得るために、まずN-ヒドロキシピラジノンをスペーサー長の調節が可能な脂肪族ジアミンでカリックスアレーンに連結したモデル化合物l(a:n=4,b:n=6)を合成し、1級アンモニウムカチオンに対する認識能の、金属イオンによる調節機能を検討した。 2. laの25%CD_3CN/CDCl_3溶液の^1H NMRにおいて、Ga(acac)_3を添加した場合にはピラジノンの5、6位のメチル基に基づくピークのみが低磁場シフトした。これに対し、nBuNH_3・ClO_4を添加した場合にはlaのカリックスアレーン部位に基づくピークが徐々に消失し、代わってホストゲスト (HG)錯体に基づくピークがそれぞれ低磁場に現れた。laのカリックスアレーン部位の架橋エーテル鎖のピークについては顕著なシフトは起こらなかったことから、ゲスト分子はlaの2種類の酸素との間の水素結合を介して、l-Ga(II I)錯体の空孔に取り込まれたと考えられる。水相のアンモニウムピクレートの、lを含むCH_2Cl_2相への抽出実験からは、la,bいずれの場合もGa(II I)イオンを共存させると抽出量が増加することがわかった。ゲストがnHexNH_3^+の場合には、スペーサー長の短いlaの場合ではlbと異なる挙動を示し、Ga(III)イオンを添加するとその抽出量が低下した。このことから、lはGa(III)錯体形成に伴い、空孔サイズの調節が可能であると考えられ、それぞれの場合の平衡定数K(la/nHexNH_3^+=4375,la+Ga(III)/nHexNH_3^+=2833)に差が認められたこととも一致している。
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