磁性部分を持つ導電性有機結晶の作成およびその伝導性と磁性の研究
Project/Area Number |
09740533
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
機能・物性・材料
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Research Institution | Tokyo University of Science, Yamaguchi |
Principal Investigator |
井口 眞 山口東京理科大学, 基礎工学部, 助手 (80291821)
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Project Period (FY) |
1997 – 1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 分子性伝導体 / ラマンスペクトル / 反射スペクトル / 相転移 / 磁気量子振動 / M(dmit)_2 / BEDT-TTF / DCNOI / 有機伝導体 / 電荷分離 / 二量体化 / 温度依存性 |
Research Abstract |
1.α'-(BEDT-TTF)_2IB_2の光学的物性(ET=BEDT-TTF) α'-ET_2IBr_2は、半導体的特性を示し、200K付近の構造相転移と60Kの磁気的相転移が起こる。 (1) 赤外偏光反射スペクトル 1500cm^<-1>より低波数の領域の反射率は、室温から徐々に低下し、180Kで急激に減少し、再び150Kで高くなる。構造相転移の温度域での変化が観測された。 (2) ラマンスペクトル 300Kで1480cm^<-1>付近に幅広いバンドが見られ、200Kでa:1454cm^<-1>とb:1488cm^<-1>の2つに分裂し、5Kまで分かれている。低温域では1550cm^<-1>に弱いバンドが現れ、100Kで1545cm^<-1>と1555cm^<-1>になる。これらのバンドはETの価数に敏感なC=C結合の全対称振動によると考えられ、バンドaから価数は+0.63と見積もられた。これは、化学量論的形式電荷+0.5とは異なり、低温では電荷分離による価数の異なるETが存在する可能性を示唆する。 2.(DI-DCNQI)_2M(M=Ag,Li,Cu,Zn)の赤外吸収スペクトル Ag塩とLi塩では、1000,1500,2150cm^<-1>付近のスペクトルに冷却に伴う分裂が観測されたが、Cu塩とZn塩には見られなかった。Ag塩とLi塩のスペクトルの分裂はcharge orderingによるDI-DCNQI分子の電荷分離によると考えられる。 3. α-(Et_2Me_2N)[Ni(dmit)_2]_2の高圧下の輸送現象常圧強磁場で新たなShubnikov de Haas振動(振動数360T(ε軌道))が見出された。また、圧力によりSdHの振動数が変化することが明らかとなった。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)