Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 1998: ¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
Fiscal Year 1997: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Research Abstract |
酸化還元サイクルを利用すると,分析種が繰り返し反応するので感度良く測定することができる。これまで櫛形電極を利用して感度の増大をはかる研究が,溶液中の物質を対象として行われてきたが,今回はこの手法を初めてガスの分析に応用した。良い応答特性を得るために,従来のシリコンやガラス基板と異なり,ガス透過膜に櫛形電極を製作した。また,この製作手法も検討を行って確立した。測定では,NOやNO_2を対象にして実験を行い,ガスに対しても本法が有用であることを実証した。ただし,1桁,2桁の感度の向上を行うには数ミクロンオーダーの電極を製作する必要があり,現在の所困難である。そこで,ガラス基板に製作した櫛形電極に電解液を含浸させた濾紙を配置した構造のガスセンサを提案した。この方法では,メンブランを使わないにもかかわらず,気相から電極までの拡散層を薄くおさえることができ,良好な特性を得ることができた。このセンサは,ディスポーサブルなタイプとしても使用できる。また,反応系については,前者はNO_Xの複雑な反応が組み合わさっており,後者は水素を用いて行ったので単純な酸化還元サイクルが発生したものと考えられる。これらの結果はガス分析において酸化還元サイクルを利用することの有用性を示すものとなった。
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