分裂酵母RNAポリメラーゼII largest subunit の機能解析
Project/Area Number |
09740569
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
遺伝
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Research Institution | National Institute of Radiological Sciences |
Principal Investigator |
菅谷 公彦 放医研, 研究員 (80280741)
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Project Period (FY) |
1997 – 1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1998: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | RNAポリメラーゼII / 分裂酵母 / 温度感受性変異株 / 染色体不安定性 / 細胞周期 |
Research Abstract |
tsTM4は、非許容温度において、姉妹染色分体交換(sister chromatid exchange:SCE)を異常に誘発するCHO-Klの温度感受性突然変異株である。tsTM4は、SCEを異常に誘発する以外にも、S期で細胞周期を停止し、DNA合成が低下する表現型を示すことから、DNA複製に遺伝的欠損が生じているものと考えられた。このtsTM4の遺伝的欠損を相補するヒト遺伝子は、RNAポリメラーゼII largest subunit(RPIILS)であった。ヒトRPIILS遺伝子全領域を含むゲノムDNAをtsTM4株に導入したところ、得られた形質転換細胞は正常な増殖を示し、SCEの誘発は正常レベルに復帰した。また、tsTM4におけるRPIILS遺伝子の転写は正常細胞のそれと同レベルであることから、機能変異の可能性の1つがRPIILS中のアミノ酸変異であると推定した。そこで、RT-PCR法を用いてtsTM4よりRPIILSのcDNAを単離、塩基配列の決定を行い、正常RPIILSのcDNA全塩基配列と比較することによって、アミノ酸の変化を伴う塩基置換の変異部位を同定した。この置換が起こったアミノ酸は、ヒトやショウジョウバエ、そして分裂酵母においても保存されていた。 平成9年度、SCEと転写,複製,修復および組換えとの相互関連を遺伝学的に解析したいと考え、分裂酵母のRPIILS遺伝子にtsTM4で見いだしたアミノ酸置換の導入を試み、変異株を得ることに成功した。この一倍体変異株は増殖に関して温度感受性を示し、正常株と比較して高温培養中のDNA含量の変化に特徴がみられた。さらに、二倍体ホモ変異株を構築し、染色体維持の安定性を解析したところ、正常型のホモ二倍体と比較して、染色体不安定性を示唆する表現型を観察することができた。
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Report
(1 results)
Research Products
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