フェムト秒光パルス整形技術を用いた励起状態量子波束の時間発展制御に関する研究
Project/Area Number |
09750044
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Applied optics/Quantum optical engineering
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
森田 隆二 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (30222350)
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Project Period (FY) |
1997 – 1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | 光パルス波形整形 / 量子波束運動制御 / 2次元空間位相変調器 / コヒーレント・フォノン / スペクトル・フィルタリング / THzパルス列 / ポピュレーション制御 / ポンプ・プローブ法 / 空間位相変調器 / パルス圧縮 / 位相補償 |
Research Abstract |
本研究の目的は、系の励起状態量子波束を自由に制御できるようなフェムト秒光パルス(tailored femtosecond optical pulse)の発生法を開発すること、ならびに、得られたtailored femtosecond optical pulseを用いて、現在までに行ってきたポンプ・プローブ測定技術を発展させた、系の励起状態量子波束の制御を行うことである。 本年度は、1.2次元空間位相変調器を用いたフェムト秒光パルスの同時異波形整形実験、2.整形フェムト秒光パルスによる励起状態量子波束運動制御、特にコヒーレント・フォノン選択励起の計算機実験を行った。 ・1. まず、2次元空間位相変調器を用いたフェムト秒光パルスの同時異波形整形実験を行った。円筒レンズ対により一方向(x方向とする)に伸びた形でコリメートしたフェムト秒レーザーパルスを、回折格子、円筒レンズからなるフーリエ光学系を用いて、x方向と直交するy方向に周波数分解することにより、x方向には空間的に、y方向には周波数分解された2次元的ビームができる。この2次元的ビームの各点において、2次元空間位相変調器を用いて、異なる位相変調を加えることにより、フェムト秒光パルスを同時に、複数の異波形に整形することに成功した。これは、広帯域フェムト秒光パルスを切り出した後、2次元波形整形する、多波長同時波形整形の基礎となる実験結果である。 ・2. 波形整形したフェムト秒光パルスを、ある物質系にポンプ・プローブタイプの構成で入射した際の、コヒーレント・フォノン選択励起の計算機実験を行なった。その結果、入射ポンプフェムト秒パルスの繰返し周期を変えることにより、スペクトル・フィルタリングの効果で選択励起が効率よく行なえることを明らかにした。また、コヒーレント・フォノン発生に関する、入射ポンプパルスのパルス幅依存性についても検討を行なった。
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Report
(2 results)
Research Products
(6 results)