Budget Amount *help |
¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 1998: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 1997: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Research Abstract |
本年度も昨年度に引き続き,オンライン最適化の基礎理論のより一層の充実を図るため,まず,ビークル・スケジューリングのオフライン最適化に対する近似解法の性能改善,および,搬送システムと工作機械の動きを同時に考慮したロボティクセル・スケジューリングの問題を扱った.前者では,特に,生産現場でしばしば用いられている直動型搬送システムのモデルを取り上げ,これまでに知られていた多項式時間近似解法の理論的な最悪相対誤差を50%改善することに成功した.また,その近似解法を評価するために導入した新しい下界値は,任意の形状の搬送経路に対しても用いることができることが分かった.一方,後者では,過去に研究例がほとんどない2機械ジョブショップ型ロボティクセルを扱い,多項式時間で動作するGREEDYな近似解法を提案した.そして,この手法がテストした殆どの問題例に対して最適なスケジュールを与えることを数値実験により示した. また,本年度は研究期間の最終年度であるので,搬送システムと生産ラインが有機的に結合された組立工場における部品搬送スケジューリング問題の第三レベル,すなわち,オンライン最適化についても検討した.この問題は,よく知られているロード・バランシングのオンライン最適化問題と似ているようにも思えるが,納入レーン数制約がスケジュールの実行可能性に極めて強い影響力を及ぼす点が大きな違いである.したがって,もしロード・バランシング問題と同様にモデル化しようとするならば,アルゴリズムにスケジュールの実行可能性をチェックする機能を付加するのがよいのではないかという結論に達した.このような手法の有効性は,数値例の段階ではあるが既に確認されている.
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