Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1998: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Research Abstract |
平成10年度は,パルスサーマルウエーブCT法による欠陥・損傷計測のための基礎的な実験として,種々の計測対象に対してパルス加熱による熱的非破壊検査法を適用し,パルス加熱サーモグラフィの欠陥検出に対する有用性を検討した.さらに,サーマルウエーブ応答を高精度に計測できる手法として,ロックインサーモグラフィに関する検討を行った.本年度に得られた成果の概要を以下に示す. (1) Xeフラッシュの閃光によるパルス加熱法を用いて,はく離欠陥の検出を行った.計測対象としては,鉄筋コンクリート構造物の耐震補強に用いられる,炭素繊維シートを用いた補強構造中のはく離欠陥の検出を行った.その結果,パルス加熱と高速赤外線撮像による加熱直後の温度計測により,はく離欠陥の位置形状を精度良く同定できることが明らかになった. (2) 赤外線応力計測において用いられるロックイン・サーモグラフイにより,周期変動する熱負荷の下でサーマルウエーブを発生させた場合の物体表面の温度分布を,周期変動に関する参照信号に同期させて高精度に計測する手法を開発した. (3) き裂を有する材料に周期変動電流を負荷したときにき裂先端に発生する特異温度場を,上述のロックイン・サーモグラフィを用いて高精度に計測し,これに基づきき裂位置および寸法を同定する手法を開発した.ロックイン・サーモグラフィで計測された,周期変動特異温度場の変動振幅分布および位相遅れ分布をもとに,き裂の検出および位置・寸法同定が可能であることを実験的に検証した.電流負荷方法として,出力が周期変動する高周波誘導電流負荷の検討を行った. (4) サーマルウエーブ法において物体の加熱に用いる手法の一つとして,マイクロ波加熱の検討を行った.コンクリート構造物中に存在する吸水したひび割れの検出を,マイクロ波加熱により行い,手法の有用性を実験的に検証した.
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