Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 1998: ¥300,000 (Direct Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 1997: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Research Abstract |
無応力状態の結晶格子表面の格子間隔は約0.2nmで安定しており,これは普遍的な長さ基準になりうる.また,走査型トンネル顕微鏡(STM)は,大気中で原子像を捉えることのできる顕微鏡である.そこで,結晶格子間隔をスケールとし,STMを検出器として組み合わせれば,サブnmオーダ分解能の2次元変位計が製作可能であ.本研究では,実時間でサブナノメートル分解能の2次元変位・長さを検出し,かつXYステージを制御するシステムを実時間2次元ベクトル変位エンコーダと定義しこの開発を目的とする.本年度は以下の成果を得た. (1) STM探針の原子配列に沿った往復運動制御 STM探針に高速ディザー変調を加えて,変調信号とトンネル電流をロックイン同期検波をすることで結晶格子像のXY軸方向の傾斜信号を得,それを基にSTM探針を特定の原子配列に沿ってトラッキングしながら動かす実験を行った.広範囲で原子分解能を保持する精密XYステージ駆動法を開発し,特定の原子配列に沿って最大100nmの往復運動させることに成功した. (2) 2次元位置決め実験 (1) の方法を拡張し,およそ5nmの範囲で,STM探針をいろいろな原子配列に沿って動かし,2次元的な位置決め実験を行った. 以上より,実時間2次元ベクトル変位エンコーダの開発可能性を確認した.
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