Budget Amount *help |
¥2,900,000 (Direct Cost: ¥2,900,000)
Fiscal Year 1998: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1997: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Research Abstract |
圧電素子により振動パッドを励振させることによって発生するスクイーズ空気膜を利用して,回転軸を非接触で支持すると同時に,その駆動電圧を調整することで回転軸の位置・姿勢を制御できるアクティブスクイーズ空気軸受を提案した.回転軸を支持する前段階として,1自由度にのみ滑らかに変位する物体の両側に振動パッドを配置したプロトタイプモデルを試作,実験を行い,以下の結論を得た. (1) 半径15mmの振動パッドを駆動周波数800Hz,振幅3μmで励振した場合,外部からの負荷荷重4.9Nを受けている物体が,発生したスクイーズ空気膜によって5.5μm浮上した.スクイーズ運動にともなう物体の微振動は0.2μmであった. (2) 空気膜は9.8Nの荷重を受ける物体を非接触で支持できた.空気膜厚さの減少に伴ってばねが硬くなる非線型ばね特性が確認され,測定範囲内での平均的な剛性は1.8N/μmであった. (3) 圧電素子を振動させている正弦波状の印加電圧パターン上に,任意のオフセット電圧を重ねることで,浮上している物体を非接触で移動できることを確認した. (4) 浮上体の位置を測定して,簡単なフィードバック系を構築した結果,浮上体を立ち上がり時間10msで位置決めできた. 以上の結果,回転軸を非接触で支持するスクイーズ空気軸受実現の可能性が見いだされた.今後の課題として,より高い駆動周波数に対する実験を可能にするために,静電容量の小さい圧電素子への変更,駆動用電源の改良を行い,さらに回転軸を支持するラジアルスクイーズ軸受へと発展させる.
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