パラレルメカニズムを用いた三次元座標測定システムに関する基礎的研究
Project/Area Number |
09750165
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
設計工学・機械要素・トライボロジー
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
大岩 孝彰 静岡大学, 工学部, 助教授 (00223727)
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Project Period (FY) |
1997 – 1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1998: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | 三次元座標測定機 / パラレルメカニズム / アッベの原理 / 機構パラメータ / キャリブレーション |
Research Abstract |
本研究では,従来の直交座標型ではなく,閉リンク構造を並列に持つパラレルメカニズムを用いた三次元座標測定システムを提案している.本研究計画では以下の項目について研究を行った. (1) 誤差解析 パラレルメカニズムではジョイントの位置やリンクの長さなどの機構パラメータを正確に同定することにより,キャリプレーションを行う.このため,機構パラメータの誤差が測定精度に及ぼす影響について評価することは重要である.計算機によるシミュレーションにより,機構パラメータの測定精度に及ぼす影響を調査した.解析の結果,測定誤差の最大値は,測定長さと機構パラメータに比例し,その係数は機構パラメータと測定方向により固有な値となること,測定機が1μm/100mmの測定精度を確保するためには,各機構パラメータを2.7〜5.7μm程度の精度で求める必要があることなどがわかった. (2) 機構パラメータの簡易同定 試作機の持つ機構パラメータが設計値からとのぐらい偏差を持っているかを同定するため,あらかじめ形状精度や寸法が既知である測定対象物を試作機を用いて測定する.そして正しい形状や寸法で測定されるように,各機構パラメータを修整する.長さの基準片であるブロックゲージを用いて,これらの作業を行った結果,当初100μm以上あった測定誤差が約10μm以内に減少した. (3) アッべの原理の検証 直交座標型の三次元座標測定機は,測定点を測長器の延長線上に配置すること,つまり精密測定機の基本であるアッベの原理を満たすことは困難であった.パラレルメカニズムを用いた三次元座標測定機ではこのような配置が可能である.微小運動学を用いて,メカニズム内のジョイントに回転誤差があった場合の機構の運動誤差に及ぼす影響について調査した.その結果,測定点が測長器の延長線上にある場合に運動誤差が最小になること,測長器方向と直角方向のジョイントの回転誤差は運動誤差に影響を及ぼさないことなどがわかった.
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)