Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 1998: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1997: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Research Abstract |
1. 生理学・解剖学に基づいた学習機能を持つ眼球運動制御システムのモデルを構築し,このモデルを基にした双眼視軸調節装置を製作した.研究成果は以下の4つである.(1)前庭動眼反射,衝動性,滑動性,視機性などを正確に実現できるような眼球運動制御システムを統合的に構築し,その動特性や周波数特性を検討した.この研究から,眼球運動制御は一つの統合的な運動制御システムで表現することができ,前庭動眼反射,衝動性,滑動性,視機性などの眼球運動はそれぞれこのシステムの特定環境と条件下の一つの特性にすぎないことが分かった.(2)眼球運動の適応機能に注目し,その適応機構に当たる学習システムを眼球運動システムモデルに取り入れた.(3)両眼運動制御モデルを構築し,眼球の運動神経関連の疾患の理論的局在診断法を提案した.この研究により,これまで、生理学実験で確かめられていない眼球運動の特性,例えば,頭部回転速度が前庭動眼反射に与える影響や疾患部位と両眼の協調性との関係などを明らかにした.(4)両眼の運動機能により近い特性をもつ前庭器機能を備えた両眼視軸調節装置を製作した. 2. Hodgkin-Huxleyモデルと異なる神経細胞の電気的等価回路を構築し,この等価回路を用いて静止膜電位を理論的に求める方程式を得た.この方程式に基づいた数理的解析の結果から環境温度が一定の条件のもとて細胞の静止膜電位は,(1)細胞外液の透過性イオンの濃度,(2)細胞内不透過性陰イオンの濃度,(3)イオンポンプのイオン輸送能力およびイオンポンプをもつ当該イオンに対する受動輸送時の膜の抵抗によって決定されることがわかった.
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