Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1998: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Research Abstract |
本研究では,触覚のバーチャルリアリティにおいてテクスチャ情報を提示するための触覚ディスプレイの開発を行った.触覚におけるテクスチャとは,対象物表面の微小な凹凸や材質などに関連した複雑な特性であるが,これを振動ピン配列による刺激で模擬するためのハードウェアと刺激制御方式を検討した. ハードウェアの設計では,駆動部の小型化,高密度化を目指して試作検討を行った.その結果,小型化に関してはバイモルフ型ピエゾアクチュエータが有利な面もあるが,駆動出力の面では積層型ピエゾアクチュエー夕を用いた構成が望ましいことが明らかとなった.すなわち,バイモルフ型は小型でも必要な振幅は得られるが,指への伝達(衝突)力が弱く,RAI型の触覚受容器に対する表現ではやや不十分である.勿論,指先に装着する形態ではバイモルフ型だけが実現可能であった.積層型ピエゾアクチュエータを使用すれば,振動のインパクトが大きいため,より明瞭で精密な触嘩覚を生成することが可能であった.従って,テクスチャディスプレイの設計においては,用途に応じて両者の構成を選択する必要がある.10以上の試作例と既存のディスプレイの計測を行うことにより,以上の議論に関する定量的なデータが得られた. 指先に与える刺激の制御方式に関しては,対象物表面の形状変動,すなわち高さマップに基づいて,触覚ディスプレイを駆動する2つの手法を示した.1つは,高さマップの分布形状を,そのヒストグラムに基づいて調整する方法である.この調整法によってテクスチャディスプレイの提示を実物のテクスチャの触感覚に対応させることが可能となった.もう1つは,テクスチャの高さデータを感覚強度に変換するためのべき関数を求めて,触覚ディスプレイの駆動入力を決定する方法である.多数のテクスチャサンプルに関する提示実験を行った結果,実物の粗さ感覚と対比させた形で,べき関数のパラメタを得ることができた.
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