Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1998: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Research Abstract |
本研究課題では,機器設計の期間および費用の削減・高精度化・信頼性向上などを目指し,電気機器の高精度な最適設計を実現しうる強力な数値解法の開発を目的としている。具体的には,電磁現象に対する有力な数値計算法として広く用いられている有限要素法や境界要素法またはこれらの併用手法に対し,更に数理計画法や様々な最適化手法を組み入れ,各種電気機器の問題特性に適した設計方法を確立していく。特に本年度は,最適化手法として局所的な最適解に陥りにくい遺伝的アルゴリズム法を採用し,各種機器の解析上の難点打開に効果的な設計方法を検討した。具体的な対象としてはMRI装置用磁気シールド問題(三次元問題)を取り上げ,数値計算上でモデルを適切に簡略化することで磁界解析に費やす計算時間を削減し,設計変数の変域(探索空間)を効率的に限定する設計手法を開発した。提案設計手法では,MRI装置用磁気シールド問題において,無限大の透磁率を仮定し,磁性板の厚さを数値計算上近似的に0とした特殊境界要素を導入すると同時に,コイルも線電流で置き換える。その結果,磁界解析における未知変数の個数が減少し,計算時間を大幅に短縮することができる。この簡略化モデルを用いることで,広範囲な探索空間に対して短時間で最適解を探索することができ,その結果をもとに設計変数の変域を絞り込み,最終的に実モデルによる詳細な最適化をおこなうことで,局所的な解を回避し,より短時間で大域的最適解を得ることが可能となる。本提案手法を具体的な例題に適用した結果,最適化にかかる計算時間を従来法と比較して1/4まで減少させることに成功し,その有効性を確認した。以上,初年度に引き続き,本年度も予定通りに研究が進行した。
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