直流送電電力ケーブル用高分子材料の絶縁性能向上に関する研究
Project/Area Number |
09750370
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Electronic materials/Electric materials
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Research Institution | Matsue National College of Technology |
Principal Investigator |
福間 眞澄 松江工業高専, 助教授 (70228930)
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Project Period (FY) |
1997 – 1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1998: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 絶縁破壊 / 電力ケーブル / 空間電荷 / パルス静電応力法 / ポリエチレン |
Research Abstract |
次世代の電力輸送技術として直流送電システムが注目されている。本研究の今年度の目的は、電力輸送に用いられる可能性のある直流電力ケーブル用の絶縁材料である架橋ポリエチレンの絶縁破壊までの空間電荷分布測定を100℃以上の高温まで測定する測定装置を開発することであった。 具体的な研究は、パルス静電応力法測定装置のセンターを高分子であったポリフッ化ビニリデンから温度に対して安定であるニオブ酸リチウムのセンサーに替え,かつ、高位置分解能の空間電荷分布測定を可能することが目的であった。 この目標に対して、高精度な温度調節器の購入と分解能を向上させる目的で、研磨し薄膜化したセンサーの開発、および、そのセンサーの変更に伴う装置の改良を行い、目的の性能の装置を開発することができた。 この開発した装置を利用して、ポリエチレンフィルムの絶縁破壊発生までの空間電荷分布測定を低温から100℃の高温までの空間電荷分布測定を行った。測定結果からは、室温で、これまで電力ケーブルの導体近くに施される半導電材料部分からの不純物が高電界(数MV/cm)でポリエチレン内部に侵入することによるものと考えられる正極性の電荷の塊が陰極近傍に移動し、電界歪みを形成する段階で絶縁破壊に至る過程が観測された。100℃近い高温では、正の電荷塊の移動は、高電界でも観測されなかったが、半導電材料部分から連続的に注入される両極性の電荷による電界の歪みが絶縁破壊発生に関係していると考えられる現象が観測された。 今後は、当初予定した来年度の目的である直流電力ケーブルの絶縁材料として開発されつつある他の高分子材料について評価を行い絶縁破壊と空間電荷分布の関係についての研究を遂行したいと考えている。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)