Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1998: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Research Abstract |
本研究では電界放出微小エミッタを用いて,これまでの技術では作製不可能であった、波長5μm以上の赤外光を高感度に検出できる電子放出デバイスを製作することを目的とした.MOSFETのドレイン領域に三極管構造の電界放出微小電子源を設け,ゲート領域には焦電体を配置する構造のデバイスを提案した.焦電材料はチョッピングなどを必要とするものの赤外光に感度が高く,室温で動作可能である.今回,赤外光受光部にはPZTの焦電体を配置しており,その焦電体の発生電圧がゲート印加電圧として働く.従って,MOSFETに流れる電流を焦電体に発生する電圧で制御することができる.微小電子源からの放出電流はMOSFETに流れる電流と等しいので,焦電体に入射する赤外光に依存した電子の放出が期待できる.三極管フィールドエミッタを真空チャンバ内に設置し,焦電センサの出力電圧で制御されたMOS型のトランジスタのドレインと電界放出微小電子源を接続する.今回の実験では,1Hzのチョッパを用いて入射赤外線を間欠的に遮断し測定した.放出電流の入射光量依存性は赤外波長約8μm一定で測定した. その結果,入射光量に対して,放出電流が比例していることがわかる.測定環境不備のため,現在のところ入射光量は任意目盛りで示した.さらに波長依存性を測定したところ,波長4μmから10μmの領域において,放出電流値が波長に依存性がないことが確認できた.
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