Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1998: ¥100,000 (Direct Cost: ¥100,000)
Fiscal Year 1997: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
|
Research Abstract |
本研究では,電子機器等から発生する人工雑音の発生源として,家庭・オフィス等へ広く普及している高周波調理器の一つである電子レンジを対象とし,電子レンジから発生する人工雑音環境下での各種ディジタル無線通信システム(PDC,PHS,ISM-band Wireless LAN)の誤り率特性改善法について検討した. まず,人工雑音の測定結果を用いて,人工雑音の周期性ならびにバースト性を表す人工雑音の統計モデルを新たに構築した. 次いで,人工雑音環境下での信号電力対雑音電力比(SN比)の推定手法について検討し,電子レンジ雑音の周期性ならびにバースト性により,推定に用いる区間によって信号電力対雑音電力比の推定値は大きく変動することを明らかにした.また,同時に人工雑音環境下において変動するSN比に対応して適応的に符号化率を変化させる誤り訂正符号を提案した.本手法は人工雑音発生区間においては符号化率の低い(訂正能力の高い)誤り訂正符号を適用し,一方人工雑音非発生区間においては符号化率の高い(訂正能力の低い)誤り訂正符号を適用するものであり,それにより高いスループット特性が得られ,特にISM-band Wireless LANにおいて有効であることを明らかにした. さらに,人工雑音環境下においても良好な受信特性を得るための対策法として,人工雑音と無線信号の到来角の差異を利用して人工雑音を除去する角度ダイバーシチ方式を提案し,レイトレーシング法を用いてそれによる誤り率特性の改善効果について検討した.その結果,送受信機ならびに雑音源の空間的配置に依存するものの,多くの場合において,角度ダイバーシチを用いることにより,誤り率特性が改善されることを明らかにした.
|