Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
|
Research Abstract |
並列コンピュータの性能を決定する要因のひとつにプロセッサ間の通信がある.本研究では,スペクトラム拡散通信によるプロセッサ間通信システムの可能性について検討を行う.昨年度までに,周波数多重化方式(FDMA)によるプロセッサ間通信の検討・実験を行ったが,FDMAだけによる方法で,チャネル数を増やした場合,変調・復調に用いるアナログ乗算器の数が増えてしまい,集積化が困難になってしまうという問題がある.また,スペクトラム拡散通信のみでは,十分なチャネル数を得ることができないことが知られている.そこで,本年度はスペクトラム拡散通信の1方式である符号分割多重化方式(CDMA)とFDMAを組合わせたハイブリッドシステムによる,プロセッサ間通信ネットワークを提案し,誤り率特性・回路規模についての検討を行った.また比較のために時分割多重化方式(TDMA)とFDMAを組合せたハイブリッドシステムについても同様の検討を行った.ディジタル回路により実現できるTDMA,CDMAを組合わせたハイブリッドシステムとすることにより,アナログ回路の回路規模を押さえながらチャネル数を増やすことができる. シミュレーションの結果,TDMAとFDMAを組合せたハイブリッドシステムのほうが,優れた誤り率特性を持つことが明らかになった.また,回路規模の検討については,アナログ回路,ディジタル回路,動作速度の点から比較検討を行ったが,実装回路の点からもTDMAとFDMAを組合せたシステムの方が有利となると考えられる.また,FDMAとTDMAを併用しても動作周波数,帯域幅の点から得られる多重化チャネルがどうしても制限されてしまう.さらにチャネル数を増やす場合には,物理的な伝送路を増やし,クロスバスイッチを組合せることにより実現できる.この場合,通信チャネルは,FDMAによる周波数,TDMAによるタイムスロット,使用する伝送路により決定される.
|