不確かな無限次元システムに対する外乱除去問題の研究
Project/Area Number |
09750474
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
計測・制御工学
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
大塚 尚久 筑波大学, 電子・情報工学系, 講師 (30185318)
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Project Period (FY) |
1998 – 1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1998: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | 不確かなシステム / 無限次元システム / 外乱除去問題 / 動的補償器 / 不変部分空間 / 幾何学的アプローチ |
Research Abstract |
システム制御の分野において、基本的かつ重要な問題の一つに外乱が出力に影響を及ぼさないようなフィードバック制御が可能かどうかの問題、いわゆる外乱除去問題の研究がある。この研究は、これまでに、多くの研究者により研究が行われてきた。しかしながら実際のシステムは、モデル化誤差、同定あるいは経年変化等によりシステムを表現する状態方程式の中に不確かなパラメータを含む場合がほとんどである。従って、不確かなパラメータを含むシステムに対する外乱除去問題いわゆるロバスト外乱除去問題の研究が必要不可欠である。ところで、状態の次元が有限次元の場合(有限次元システム)について、不確かさがいろいろな場合において、ロバスト外乱除去問題が特に欧米において研究が盛んに行われてきた。一方、時間遅れのシステムや偏微分方程式で記述されるシステムのような状態の次元が無限次元(無限次元システム)の場合においては、申請者らにより1997年、ある種のロバスト外乱除去問題が研究されてきた。このような背景の中で、平成10年度の研究計画は、以下の2つに大別されていた。 (1) 不確かな無限次元システムについて考察し、有限次元補償器を組み込んだ不確かな閉ループ系についての基本的なシステムの構造と性質について調べる。 (2) 平成9年度の課題において得られた成果を踏まえ、補償器を組み込んだロバスト外乱除去問題を定式化し、その可解条件を調べる。 その結果、システム作用素が与えられた作用素の間にあるという意味での不確かな無限次元システムに対して、システムの基本的な構造が調べられ、同時不変部分空間の概念が導入されその基本的な性質が詳細に調べられた。さらに、動的補賞器を用いたロバスト外乱除去問題が定式化され、この問題が解けるための条件が調べられた。得られた結果は、従来の結果を含むものであり、より広いクラスのシステムに対して有効であり、この分野の研究に対するさきがけと考えられる。
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Report
(2 results)
Research Products
(9 results)