Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Research Abstract |
本研究は,人間の高度な音響知覚能力の背景にある信号処理構造を明らかにし,それらを知能化センシングシステムとして実現することを目的とする.本研究は,その具体的な課題として複数音源音の分離をテーマとし,三要素分解法を複数音源音に拡張した聴覚情景解析法について,1)シンプルで合理的なアルゴリズムの理論研究,2)計算機によるシステムの実現とその実効性の検証,を目標としている.前年度までに,基礎理論の構築,計算機シミュレーションによる基礎理論の検証を行った.本年度の成果は,以下のようにまとめられる. 1. 聴覚情景解析の理論構築 複数音源音から基本周波数/AM変化/FM変化を同じくする高調波成分を分離抽出するため,音の三要素分解法を発展させ,瞬時周波数,瞬時振幅変化率,瞬時周波数変化率に基づきグループ化するアルゴリズムを構築した. 2. 汎用計算機による基礎実験 理論検証のために,理想的な計算機合成音や実音声を用いた実験を行い,理論の正当性を確認した.また実時間実現システムを設計し,実現可能性とその限界を示した. 3. リズム知覚に基づく聴覚情景解析 継時的聴覚情景解析の計算モデルとして,時間差属性差投票によるリズム音列の分凝のアルゴリズムを構築し,計算機によりそのシステムを実現した.
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