Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Research Abstract |
最近,様々なカラーメディアを互いに接続し,カラー画像を処理・編集するカラーマネジメント環境が整いつつある状況のなかで,これまであまり意識されなかった再現色のメディア依存性の問題が深刻化している.特に,色再現範囲の問題については,ヒトの視知覚に関わるより深い問題を含んでいるため,十分に研究が進んでいるとは言えない状況にある.例えば,ディスプレイなどの加法混色を基礎とする発光体と,カラープリンタなどの減法混色を用いた反射原稿の間の色を合わせる場合,明らかに発光体の再現できる色の範囲の方が反射原稿のそれに比べ広いため,ディスプレイで表示できる色であってもプリンタでは原理的に同じ色として再現できないものが存在する.したがって,こうした色をプリンタの色再現範囲のなかへ圧縮しなければならないが,このときに生ずる画像品質の劣化を最小にすることが望ましい.本研究では,色再現におけるメディア依存性の問題を解決するために,視覚系の周波数応答特性を考慮した色再現範囲圧縮法の開発を行った.具体的には,マルチチャネル構造を有する画像間の知覚差異予測モデルを構築し,2.視覚実験によりモデルパラメータを決定し,3.予測された画像間の知覚差異量を最小化するよう再現画像を求める色域圧縮アルゴリズムを構築した.また,CRTディスプレイなどの自発光メディアとカラープリンタなどの反射メディアとの色彩画像マッチングを想定し,4.提案法を含む数種の色域圧縮手法の主観評価実験を行った.その結果,提案手法は画像種や再現メディアに依らず,原画像に知覚的に忠実な再現画像を生成できることを確認した.
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