Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 1997: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Research Abstract |
実際の制御対象の多くは,本質的には非線形系であり,所望の制御性能を達成する上でその非線形性が問題となる.近年,幅広い分野で高度の制御性能が要求されており,非線形性の克服が極めて重要な課題となっている.次世代の制御技術を支える要素技術として期待のかかる空圧制御も非線形性のため制御の厄介なものであり,これを普及させ,実用的なものとする上で,さまざまな工夫が必要となる.本研究では,このような視点から,非線形制御系の解析や設計について研究を行った. まず,空気圧シリンダの位置決め制御実験装置を用いて,基礎的な実験を行い,データを収集するとともに同定等を行った.この実験に基づき,非線形性を考慮した制御系の設計に関しても検討を行い,新しい設計法を提案した.さらに,それを適用して実験を行い,有効性を確認した. 一方では,非線形性を直接取り扱うための理論的研究を行った.近年,計算機の発達により計算能力が飛躍的に向上しており,さまざまな最適化問題が十分に実用的な時間内で解けるようになった.このことに鑑み,凸最適化アプローチを非線形制御系の枠組に適用することを試み,周波数領域での安定解析や,状態空間での線形行列不等式を用いた安定解析に関して理論的成果を得た.この理論的成果を実験に反映させていることが今後の課題と考えられる.
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