Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1997: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Research Abstract |
サーボ系の設計など,追従特性の改善が目的となる場合,目標値の先見情報を用いた予見制御系の構成が有効であることが知られている.本年度は,昨年度の準備的な成果を踏まえて,目標値信号の予見情報と達成可能な制御性能の関係について,以下の点の考察を進めた. 1) 予見補償則の構成とその応用:固定されたフィードバック制御系に,予見補償則を導入する場合,目標値信号の先見情報をどのようにフィードフォワード補償すればよいか,補償則の計算法を明らかにした.また本結果により,制御器の内部状態など設定の自由度がある初期状態が,過渡応答の改善に利用できることが明らかになった.つぎに,これらの結果を柔軟ビームの振動抑制実験に適用し,1)過渡応答の改善とともに高次モードの振動抑制が可能になること,2)予見の長さと振動抑制の関係,について,新しい知見を得た. 2) ロバスト制御と整合する予見制御法の開発:無限時間区間における予見H^∞制御問題を考察し,Full-information問題,出力フィードバック問題における可解条件(必要十分条件)と解析解を得た.これらの結果から,予見制御則を周波数成形の視点から設計することが可能になり,従来のH^∞制御と融合させてロバスト予見制御性能を議論することが可能になった. 現在,2)で得た予見H^∞制御に関する結果を調べ,解の一般化,CADシステムの開発を進めている.
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