Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 1998: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1997: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Research Abstract |
断層面上でのせん断応力とすべりの間の構成関係として,破壊強度に達した後に生じたすべりとともにせん断応力が低下していく関係を与えて数値解析を行い,断層面上での構成関係が地表での地震動に与える影響について検討した.その結果,1.5Hz以下の周波数の地震動については,応力が低下するのに必要なすべり量が20cm以下であれば,破壊後直ちに応力が低下する場合と比較してあまり違いがみられないのに対して,応力低下に必要なすべり量が数十cmになると断層の近傍においては,地震動が小さくなる可能性が高いことを示した.また,表層付近の伝播速度の遅い領域においてはより細かな地下構造を考慮可能な差分法を開発し,その手法によって数値解析を行った結果,震源断層に沿うように速度の遅い領域がある場合,境界部分で大きな地震動が生成されることを示した. 次に,活断層が堆積物で覆われている場合に,震源断層の動きが表層の地盤内をどのように伝わるかについて検討した.逆断層については,地盤を弾塑性体,すべり線をジョイント要素でモデル化した有限要素法による数値解析により,砂を用いて行った実験結果を比較的良好に再現できること,断層モデルを用いて求めた震源断層の動きを表層地盤モデルに加える数値解析により,表層の堆積層の厚さの数パーセントを越える鉛直方向のすべりが断層上で生じると,すべりが堆積層内を伝播して地表にまで達する可能性が高いことを示した.横ずれ断層については,砂を用いた模型実験を行い,深さごとにすべり線の形状を調べた結果,深いところでは基盤の断層に沿うように分布していたすべり線が浅くなるにつれて基盤断層の延長上から外側に広がっていく様子が観察された.今後さらに実験を行うとともに数値解析によりすべり線の発達メカニズムについて詳細に調べていく.
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