地震観測記録と地盤構造データを用いた入射波動場の解析
Project/Area Number |
09750548
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
構造工学・地震工学
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
茂木 秀則 埼玉大学, 工学部, 助手 (80261882)
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Project Period (FY) |
1997 – 1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1998: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | 分布入射波平均増幅率 / 分布入射波平均コヒーレンス / 不整形地盤 / 二次元SH波動場 / 境界要素法 / 入射境界増幅率 / 入射波の推定 |
Research Abstract |
不整形性の強い地盤ではこれに起因した増幅現象が生じることが指摘されており,平行成層地盤における一次元重複反射理論とともに不整形地盤における増幅率の推定手法の検討が必要である. 本研究では地盤構造が既知で入射波が未知の場合を前提としたときの不整形地盤の増幅特性の評価指標を検討することを目的として,基盤層の単位長さの境界に入射した波動が地表面上の着目点に与える寄与を入射境界増幅率として,境界要素法に基づく定式化を行った.また,入射波を平面波の重ね合わせで表し,波数領域の複素振幅について簡単な確率分布を仮定して,入射波の基盤層の境界上でのパワースペクトルと地表面上の着目点のパワースペクトルの比を分布入射波平均増幅率としてその定式化を行った. 次に神戸市東灘区付近の地盤モデルを用いて上記の増幅率を算定した.得られた入射境界増幅率の検討から,地表面近くの不整形境界への入射波が堆積層上の各点に振動数依存性の低い寄与を与えることなどを指摘した.また,得られた分布入射波平均増幅率と一次元重複反射理論による増幅率,単一平面波入射に対する増幅率との比較検討を行い,分布入射波平均増幅率が単一平面波に対する増幅率の包絡線に近い形状を示し,他の増幅率と比べて安定した増幅特性の評価が可能であることを示した.以上のことから,地震動予測において入射波の想定が困難である場合に分布入射波平均増幅率が有効な指標となり得ることを結論付けた.
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Report
(2 results)
Research Products
(5 results)