Project/Area Number |
09750583
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Geotechnical engineering
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Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
佐藤 研一 福岡大学, 工学部, 助手 (20235336)
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Project Period (FY) |
1997 – 1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1998: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | 再液状化 / 繰返し履歴 / 両振幅軸ひずみ / 初期せん断力 / 液状化強度 / 履歴ひずみ / 初期構造異方性 / 動的連成解析プログラム |
Research Abstract |
本年度は、昨年度に引き続き、繰返し三軸試験装置を用いて、再液状化と再圧縮特性に関する実験的研究を(1)等方圧密状熊と(2)初期せん断を受けた状態の2つ点に着目して行った。さらに、中空ねじり試験装置を用いて、履歴時と履歴後の主応力方向を変化させた実験を行い、異方性との関連性について実験的な検討を行った。実験結果からの検討事項として、再液状化が生じる条件の検討と再圧縮量と履歴時の過剰間隙水圧およびせん断ひずみとの関係を明らかした。 得られた知見は次の通りである。 (1) 繰返し履歴後のせん断特性は、再圧密時における密度の増加量の大小に左右されず、履歴時のひずみの発生量に大きく依存することが明らかになった。また、履歴後の液状化強度は、初期せん断力大きさと履歴時のひずみ量に大きく依存し、液状化強度が最大となるせん断ひずみが存在することが示された。 (2) 初期せん断力の小さな地盤では、履歴時においてわずかなせん断ひずみによって、履歴後に急激な液状化強度の増加を示すことが明らかになった。しかし、ピークの液状化強度を示した後の強度低下の割合も大きいことも分かった。また、初期せん断力が大きくなるにしたがい、履歴後の繰返しに対する抵抗力が大きいことが明らかになった。 (3) 履歴時に発生したせん断ひずみと再圧密時の体積ひずみとの間には、初期せん断力の大きさの違いによって一義的な関係が存在し、履歴時のせん断ひずみにより、地盤沈下量を評価可能であることが明らかになった。 (4) 地盤の初期構造異方性を考慮し、主応力方向の異なる繰返し履歴を加えた後の繰返しせん断挙動は、履歴時に生じるせん断ひずみの大きさに大きく依存することが明らかになった。 (5) 一端液状化して再構成された供試体の繰返しせん断挙動に主応力方向の違いによる異方性の影響が現れた。 (6) 主応力方向の異なる繰返しを受けた供試体の再圧縮時の体積ひずみとせん断ひずみの間においても、一義的な関係が存在し、履歴時のせん断ひずみにより、地盤沈下量を評価可能であることが明らかになった。 (7) 再液状化現象をデジタルビデオカメラで撮影し、供試体の要素性について検討した結果、両振幅軸ひずみ5%程度では供試体に大きなふくらみ等の影響は少なく、十分に室内試験において再液状化現象を捉えることが可能であることも明らかになった。
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