有明海沿岸域における飛来塩分特性とその対策方法の検討
Project/Area Number |
09750602
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
水工水理学
|
Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
山田 文彦 熊本大学, 工学部, 助手 (60264280)
|
Project Period (FY) |
1997 – 1998
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
|
Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 1998: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
|
Keywords | 飛来塩分 / 現地観測 / 数値解析 / 潮位変化 / 3次元解析 / 移流拡散 / マスコンシステントモデル / 沈降速度 / 透過性構造物 / 風速場の乱れ / マスコンシステント・モデル |
Research Abstract |
本年度は,平成9年度の研究方法である、有明海沿岸域における飛来塩分量の空間分布特性や透過性構造物によるその抑制効果についての現地観測と、海水滴の沈降速度や透過性構造物の除塩効果を考慮した数値シミュレーション手法の開発を継続して行うとともに、飛来塩分量の測定方法の検証や観測結果に基づいた飛来塩分の3次元数値モデルについても検討を行った。現地観測測においては、熊本県北部の玉名郡横島干拓で飛来塩分の現地観測を実施し、飛来塩分の空間分布特性と風向・風速および潮位変化などの関係について調査した。また、従来のガーゼ付着量による飛来塩分量の算定方法を検証するために、携帯型ガス採取装置を用いて空気中の塩分をばっ気することで蒸留水に溶け込ませ、両者の関係について調べた。さらに、数値解析では飛来塩分の沈降速度や拡散過程における降雨の影響を考慮した数値モデルを作成し、その数値モデルの検証を試みるとともに、マスコンシステント・モデルを用いて熊本県沿岸域での3次元風速場を再現し、飛来塩分の移流拡散についても3次元シミュレーションを行った。その結果、以下に示す結論を得た。 ・ 現地観測より、弱風時(2〜3m/s)における飛来塩分の空間分布特性は、風向とともに、潮位変化の影響も強くいけていることがわかった。 ・ 観測値との比較検討を行うことで、現地に即した数値モデルを作成した。また、堤防背後域での3次元的な流速場の乱れが、飛来塩分の拡散機構に重要な役割をしていることを明らかにした。 ・ マスコンシステント・モデルを用いた風速場の計算結果より、熊本県沿岸域ではかなり3次元性が卓越していることが確認でき、飛来塩分特性の解明には、風速場の3次元性を考慮する必要がある。
|
Report
(2 results)
Research Products
(9 results)