16SrRNA蛍光遺伝子プローグと微小電極を用いた生物膜の構造と機能の解析
Project/Area Number |
09750627
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Civil and environmental engineering
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
岡部 聡 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助手 (10253816)
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Project Period (FY) |
1997 – 1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 1998: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | 都市下水生物膜 / FISH / 蛍光DNAプローブ / 微小電極 / 共焦点レーザー顕微鏡 / 生物膜 |
Research Abstract |
本研究の目的は、安定した生物学的窒素除去を行うために、(1)混合系生物膜内in situでの硝化細菌の空間的分布及びその動態を微生物種レベルで明らかにすること、(2)硝化細菌分布と硝化活性との関係を明らかにすることである。更にこれら生物膜内のマイクロスケールの情報と生物膜全体の処理能力(メソスケール)との関係を明らかにすることである。本研究の結果は以下のようである。 (1) アンモニア酸化細菌と亜硝酸酸化細菌に特異的な16S rRNA標的蛍光DNAプローブを用いたFluorescent in situ hybridization(FISH)法により、都市下水生物膜内における両硝化細菌の時間的・空間的分布の解析を行った。その結果、アンモニア酸化細菌は主に直径5-10μmの球状の密な集塊(クラスター)を形成して、生物膜中層及び底層部に多く存在することが明らかとなった。また亜硝酸酸化細菌に関しては、Nitrobacter属ではなくNitrospira属が優占種であり、これらの細菌はアンモニア酸化細菌クラスターの周辺に、比較的小さな集塊を形成して存在していた。このことは、アンモニア酸化細菌と亜硝酸酸化細菌の間で、効率の良いNO_2^-の授受が行われていることを示唆するものである。 (2) 生物膜内in situにおける硝化活性を測定するために、先端径が5-10μmのDO,NH_4^+,NO_3^-,NO_2^-及びpH測定用の微小電極を開発した。これら微小電極を用いて生物膜内のアンモニア及び亜硝酸酸化活性分布を測定することが可能となった。生物膜内の硝化細菌分布と硝化活性分布を対応させることにより、生物学的硝化反応のより詳細なメカニズムが明らかとなった。
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Report
(2 results)
Research Products
(8 results)