アルデヒド類の室内・作業環境基準設定のための基礎的研究
Project/Area Number |
09750636
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Civil and environmental engineering
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
松田 知成 京都大学, 工学研究科, 助手 (50273488)
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Project Period (FY) |
1997 – 1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1998: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | アセトアルデヒド / ホルムアルデヒド / DNA損傷 / 突然変異 / バイオマーカー / N2 ethyl-dGTP / DNAポリメラーゼ |
Research Abstract |
アセトアルデヒド、ホルムアルデヒドは大気中、食品中、タバコ煙中に広く存在しており、実験動物の呼吸器系に発癌を引き起こすことが知られている。特にホルムアルデヒドは建材の接着剤の重合剤として用いられているため、室内空気汚染の代表的な物質である。これらの物質の曝露を表すバイオマーカーを検索する目的で、これらの物質の引き起こす突然変異スペクトルと、DNA損傷に関する研究を行った。アセトアルデヒド、ホルムアルデヒドともDNAにイントラストランドクロスリンクを引き起こし、その結果、非常に高率にタンデム突然変異を引き起こすことがわかった。このタンデム突然変異は非常に珍しく、アルデヒド曝露のバイオマーカーとして有用であると考えられる。アセトアルデヒド、ホルムアルデヒドはグアニンのアミノ基と反応し、これを還元するとそれぞれN^2-エチルグアニン、N^2-メチルグアニンを生成する。これらのDNA損傷の誘導体を人間の尿中から検出する方法を確立した。これらも有用なバイオマーカーであると考えられる。これらのDNA損傷のデオキシヌクレオチド三リン酸体を合成し、DNAへの取りこみを調べたところ、これらの損傷は、他の損傷に比べて極めて良くDNAに取りこまれることが明らかになった。また、エチル体の損傷を部位特異的にDNAに導入し、突然変異の誘発を調べたところ、大腸菌のDNAポリメラーゼを用いた場合、突然変異を誘発することが明らかになった。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)