Project/Area Number |
09750671
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Building structures/materials
|
Research Institution | Toyota National College of Technology |
Principal Investigator |
山田 耕司 豊田工業高等専門学校, 建築学科, 講師 (60273281)
|
Project Period (FY) |
1997 – 1998
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
|
Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1998: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
|
Keywords | 図面調査 / 壁量 / 軸組構法住宅 / 偏心率 / 耐震診断 / 直下率 / 精算 / 略算 |
Research Abstract |
本研究は、愛知県内木造住宅耐震性能の図面調査を行い兵庫県南部地震被害建物の耐震性能と比較し、次の知見を得た。1. 略算結果と精算結果の関係について 略算時充足率は、精算時充足率の下限を示す。略算時充足率から精算時充足率を推定できない。略算偏心率と精算偏心率の間に強い相関は見られない。 2. 精算結果の特徴 大型住宅(延べ床面積125m^2以上の建物)では精算時充足率が1.5を越える場合は少なく、直下率も低い。床面積比が0.75を下回る建物では精算時充足率が小さく、1.5を超える建物が少なく、また、直下率が0.5以下の場合が多い。偏心率と延べ床面積・床面積比に特に目立った関係は見られない。 3. 被害予測結果 「木造建物の耐震精密診断と補強方法」に倣った診断を行った結果、約半数の建物が「安全」と判断され、残り約半数が「一応安全である」と判断された。兵庫県南部地震の被害報告例から推測した予測最大被害度式を用いた診断では、法定壁量に対する充足率の場合には、倒壊、大破に至る可能性のある建物が半数以上を占めている。 4. 県内における地域性について 延べ床面積、偏心率満足度、予測最大被害度は都市毎に大きな差がある。名古屋・豊橋は延べ床面積140m^2以下の建物が多く、三河では延べ床面積120m^2以上の建物が多い。偏心率分布の地域性は明確に説明できない。直下率はどの地域も低い。名古屋・豊橋は豊田・三河より予測最大被害度の値が小さい。濃尾では予測最大被害度2が3を超える建物が80%近く存在している。 5. 兵庫県南部地震被災建物の壁量と被災度の関係について 壁倍率を考慮し耐震壁のみ考慮した場合の充足率が1以上、もしくは、雑壁を加え推定平均壁倍率1とした場合の充足率が1以上の場合に被災度が4に成る可能性は少ない。被災度1以下にするためには、壁倍率を考慮し耐震壁のみ考慮した場合の充足率が2以上必要である。 6. 水平震度0.2を満足するための耐震壁量の設定法について 軒部の面積を別計算することにより、耐震壁の負担面積に応じた耐震壁量の設定が容易に可能である。今回使用した愛知県内の建物では、プランの変更もなく容易に耐震性能の向上が図れる。
|
Report
(2 results)
Research Products
(4 results)