大都市における地下鉄開発に伴う自転車問題に関する研究-放置自転車対策と自転車駐車場の有料化施策に対する利用者意識からの検討
Project/Area Number |
09750692
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Town planning/Architectural planning
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
原田 昌幸 名古屋大学, 工学研究科, 助手 (20283393)
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Project Period (FY) |
1997 – 1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 有料駐輪場 / 放置自転車 / 自転車駐車場 / 意識調査 / 自治体 / 地下鉄開発 / 自転車対策 |
Research Abstract |
地下鉄は都市機能への影響が最小の高速で輸送効率の高い公共交通機関として注目を浴び、全国的に開発が相次いでいるが、既にある都市空間の中に新たに駅を開設するため、同時に自転車の駐車空間を確保することは非常に困難な状況にある。加えて、駅への端末交通としての自転車利用の増加は社会的にも公共施設機能の低下、通行上の障害や都市景観の悪化などの原因となり、問題は深刻である。この問題に対し、自転車放置禁止区域の設定や巨転車駐車場の有料化が実施され、その効果が期待されているが、このような行政的な問題解決の取り組みには限界があり、最大限の効果を発揮するには、利用者の理解と協力が大前提である。本年度は、前年度調査した、名古屋市内の主要鉄道駅における自転車駐車場の設置状況や利用状況あるいは放置状況などから、駅への自転車利用の抑制効果の分析などを進め、有料化は利用抑制にはある程度の効果があるが放置抑制の効果は少ないことなどを明らかにするとともに、全国の81自治体の自転車問題施策と財政的負担状況について調査したデータの分析を進め、年間その自治体の世帯数の約1/10に相当する数の自転車を放置自転車として強制撤去していることや放置自転車の撤去に1台あたり数千円の費用を費やしていることなどの実態を明らかにした。また、一般住民の自転車問題に対する意識を把握することを目的にアンケート調査を実施した。本調査は駅に付随する自転車駐車場の形態が有料であるか無料であるか、放置自転車の量が多いか少ないかなどの点で異なる地下鉄駅周辺の住民を対象に行った。その結果として、一般住民の自転車問題に対する意識は、非常に深刻に考え駐輪場の有料化に肯定的である人から、全く問題視することなく有料化に否定的である人まで多様な意見が存在することが明らかとなり、自転車の放置抑制、あるいは適正利用において、一般住民に自転車問題の深刻さや重要さを如何に周知させるかが大きな課題であることなどを指摘した。
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Report
(2 results)
Research Products
(5 results)