Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 1998: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Research Abstract |
本研究実施にあたり,本年度は前年度に引き続き文献資料及び一次資料の収集活動を行った。また前年度・本年度にわたり収集された資料をもとに,その分析作業を行った。前年度の調査により明治期の40年間に,日本全土に敷設された鉄道施設すべてを把握することは不可能であるとの認識にいたり,調査研究の出発点として鉄道駅舎建設史の中で大きな到達点の一つに位置づけられる東京駅建設の前後にその時代を区切り,同時に東京駅建設と深く関係する東京市街高架線の建設区域に調査対象を限定し,中でも国家によって建設作業の行われた官設駅舎について,資料収集およびその分析を行った。 その結果,当該時期に実施された鉄道工事は(1)新銭座町ー永楽町間建設工事,(2)御茶ノ水ー万世橋間建設工事,(3)東京一万世橋間建設工事,(4)東京ー上野間建設工事,(5)御茶ノ水ー両国間建設工事,に分けられることがわかった。これらの各工事区間にはそれぞれに(1)浜松町・烏森(仮駅・本駅)・有楽町・呉服橋(仮駅)・東京(2)昌平橋(仮駅)・万世橋,(3)神田,(4)秋葉原・御徒町,(5)御茶ノ水・秋葉原・浅草橋・両国,の各駅舎が建設されたことがわかった。 これらの駅舎をその配置の形態によって分析すると,「独立」型・「高架下」型・「高架上」型の3つの形式に分類されることがわかり,なかでも「高架上」型は少なく,「独立」型と「高架下」型がその大半を占めることが明らかとなった。
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