磁性人工格子を用いた多値記録手法による超高密度磁気記録材料への応用研究
Project/Area Number |
09750767
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Structural/Functional materials
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
水関 博志 東北大学, 金属材料研究所, 助手 (00271966)
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Project Period (FY) |
1997 – 1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 1998: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | 超高密度磁気記録材料 / 多値記録 / モンテカルロ・シミュレーション / 希薄流 / 分子気体 / モンテカルロ直接法 / 3次元ナノ構造体 / クラスター堆積法 / 材料設計 / 材料予測 / クラスター推積法 / Hysteresis Loop |
Research Abstract |
本研究は最近物理学・化学・材料工学の広範な分野で重要な研究テーマとなっている3次元磁性人工格子の1つのドメインを記録の単位として磁性媒体を構成し、超高密度の記録媒体の実現を目指したものである。この3次元人工格子を記録媒体に用いることにより、従来1bitずつ記録していた手法から多bitを記録領域に記録する方法に改良し、高密度化、高転送レート化を図る。この実現のために、その記録媒体としての材料化の可能性、作製プロセスの決定、熱的安定性、外磁場に対する応答性を探り、最終的には記録媒体の画期的なブレークスルーを目指している。今年度はこの3次元人工格子を作製する方法の1つと考えられる、高真空中での金属蒸気の断熱膨張によるクラスター生成と薄膜成長をモンテカルロ直接法により明らかにした。 気相からの成膜過程やクラスター堆積過程は通常、連続体として扱えないほど薄いガスの中で行われている。具体的にはガスの平均自由行程と系の代表的な長さの比で定義されるクヌッセン数が大きい条件であり、ガスの運動はナビエ・ストークス方程式では表せない。そのため、これらのガスの運動を解くためには個々の原子の運動を追跡して、全体のガスの運動を求める必要がある。本研究では、その手法の一つであるボルツマン方程式の確率解法(モンテカルロ直接法)をガス中のクラスター成長に適用し、さまざまな条件下で生成するクラスターの大きさの分布をシミュレーションした。具体的には、(1)飛行する距離、(2)外壁の温度、(3)原料のガスと不活性ガスの混合比のクラスターの大きさの分布への影響を調べた。さらに、得られたクラスターの大きさと並進速度をクラスター堆積過程の原子レベルシミュレーションの入力データとして計算に使い、基板表面での堆積過程のダイナミックス、さらにその堆積膜の物性値を求め、最適な成膜条件を見い出す研究へと展開している。
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Report
(2 results)
Research Products
(7 results)