Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1998: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Research Abstract |
補助電極法を用いることで絶縁性セラミックスの放電加工は可能である.しかし,金属材料と比較して加工速度や表面あらさ等の加工特性は低い. 加工特性の向上を目的とし,加工条件の最適値の選定,さらに粉末混入加工,超音波放電加工を試みた. 本加工は,絶縁性セラミックス表面に常に加工油の熱分解カーボンを主成分とした導電性表面層の形成されながら加工が進行する.したがって,放電加工による表面改質と除去をいかに平衡状態を保たせるかが重要となる.種々の電気条件によって加工を試みたが,表面改質が主体となる条件(パルス幅:長)と加工が主体になる条件(パルス幅:短)に分類され,平衡状態を保つことが難しく,比較的安定な条件においても加工速度および面粗度は,金属材料と比較して低い結果となった. 電気条件のみの選定によって十分な加工特性を得られなかったことから,粉末混入加工および超音波加工を行った結果,粉末混入加工では,Rmax=4μm程度の加工表面を得ることが出来た.また,超音波加工加工においては,加工深さが浅い領域では加工特性はそれほど大きく改善されなかったが,加工屑の排出が困難となる加工深さが深い領域で速度の向上が確認された. 粉末混入加工,超音波加工において加工速度および面粗度が改善された理由としては,放電の分散および短絡状態の回避の効果によるものと考えられる.また,特に面粗度が改善された粉末混入加工では,表面層の形成と除去とがバランス良く保たれたと考えられ,絶縁性セラミックスの放電加工において非常に有効な方法であるといえる.
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