Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1998: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Research Abstract |
GaAs化合物スクラップからのヒ素の揮発処理を考察する目的で,Ga-As2元系の活量データに基づき,Ga-AS2元系合金の有効蒸気圧-温度-組成相関図を作製した。ヒ素の有効蒸気圧は,P_<eff>/atm=PAs+2PAs_2+3PAs_3+4PAs_4で定義される値である。 Ga-As2元系合金の有効蒸気圧-温度-組成相関図を作製した結果,GaAs化合物の融点1510Kにおけるp_<eff>の値は1atmを越えるが,ヒ素のモル分率N_<As>の減少とともにP_<eff>が急激に小さくなることが分かった。したがって,GaAs化合物のスクラップを,1500K,1atmの中性気流中下で熱分解した場合,GaAsスクラップからヒ素が容易にの解離揮発するものと予測される。化合物は,熱分解によりヒ素元素濃度の低い溶融2元系合金に転換されるが,溶融合金の呈するP_<eff>もかなり大きいため,N_<As>が0.1以下のヒ素濃度の低濃度域まで熱分解によるヒ素の回収が可能と思われる。さらに大気下ではなく,真空下における揮発工程を採用することにより分離効果は大幅に向上するものと考えられる。 GaAs化合物のヒ素を酸化揮発させるうえで興味のもたれるGaAs_2O_4の生成自由エネルギーを,起電力法による酸素ポテンシャルの測定と,ヒ素の分配平衡の実験より導出することを試みた。しかしながら,焼結法でGaAs_2O_4を合成した場合,未反応のAs_2O_3が確認され,また,水溶液から合成したGaAs_2O_4は結晶性が悪く,安定したGaAs_2O_4の生成自由エネルギーを導出することが困難であった。今後は,低温でさらに焼結時間を長くしてGaAs_2O_4を合成する必要があるものと考えられる。また,配線基板上のガリウムヒ素を分離回収するうえで,銅や鉄などの基板材料とガリウムないしはヒ素をどのように分離回収していくのかも重要な課題である。
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