Project/Area Number |
09750820
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
化学工学一般
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
西岡 将輝 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (00282575)
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Project Period (FY) |
1997 – 1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1998: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | 大気圧 / グロー放電 / 固体電解質 / イットリア安定化ジルコニア / ヘリウム / ネオン |
Research Abstract |
グロー放電は通常 数Torr程度の減圧下でしか発生させることができない。このためグロー放電を利用した表面改質やCVDなどのプロセスは真空装置を必要とし、ランニングコストがかかったり、また真空中に持ち込めない材料に適用できない等の問題点がある。本研究室では燃料電池に使われる固定電解質を電極として用いることで大気圧グロー放電を実現することに成功している。この大気圧グロー放電における放電電流の向上を目指し、この放電の機構を調べることを目的とした。本年度の研究で、以下の結果が得られた。 (1) 電極素材について 固体電解質、イットリア安定化ジルコニア(YSZ)以外でも、金・ニッケルの金属およびITO電極では大気圧のグロー放電を起こせることがわかった。安定性については、YSZが優れていた。 (2) 大気圧放電の条件 ヘリウムガスにおいては電極間隔2mm、ガス流速0.9〜6.0L/min.、電圧400Vの条件で最大電流密度は30μA/cm^2のグロー放電を起こすことができた。また、ネオンガスにおいても流速2.7L/min、電極間隔2.3mmで放電が確認できた。しかしながら、アルゴンガス、窒素、空気においては、放電は観察できなかった。 (3) ガス流速の影響 ラングミュラープローブ法により電極間の電位分布を測定したところ、ガス流速により電位分布が変化する様子が観察された。ガス流により電極近傍のシース厚さが変化していることが大気圧グロー放電の要因の一つと考えられる。数値シミュレーションによる解析を行う必要がある 以上、グロー放電について発生条件についての知見が得られた。しかしながら、電流密度は最大でも200μA/cm^2とレーザ発振・CVDへの応用には小さすぎる。さらなる電流密度増加の条件を探るとともに、放電メカニズムについて検討が必要である。本放電は数mmと短いギャップが必要であることから、今後はコンピュータによる数値シミュレーションを併用した研究が必要であ。
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