Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1998: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Research Abstract |
本研究は,金属アルコキシドのゾル-ゲル反応を気水界面で行わせ,得られる浮遊ゲル超薄膜をLangmuir-Blodgett(LB)法により基板上に定量的に累積し,酸化物超薄膜を作製する,という“二次元ゾル-ゲル法"について調べ,その特徴や可能性を明らかにすることを目的とした.昨年度までの研究で,テトラプトキシチタン(TBT)からTiO_2超薄膜が得られること,ゲル薄膜調製時にオクタデシルアセトアセテート(C_<18>AA)を共存させると,安定なゲル薄膜形成,連続かつ定量的なLB累積が可能となり,ZrO_2超薄膜も作製できること,などを明らかにしている.今年度は,二次元ゾル-ゲル法による種々の組成や構造の金属酸化物超薄膜の作製を行い,また,その物性についても調べた.以下に,研究成果の概要を示す. (1) ペンタブトキシニオブ(PBN)とC_<18>AAの混合溶液の水面上への展開,二次元圧縮により,C_<18>AAがNbに配位した安定な浮遊ゲル超薄膜を得た.LB法による基板上への定量的なゲル膜累積後,500℃,0.5hの熱処理により,Nb_2O_5超薄膜を作製した.その膜厚は,ゲル薄膜1層当たり2〜3Åの精度で制御できた. (2) 酢酸鉛とTBTの混合からPb-Tiのダブルアルコキシドを調製し,C_<18>AAとの混合溶液を水面上に展開することにより,二元金属(Pb-Ti-O)系の酸化物超薄膜も作製できることがわかった. (3) TBT-C_<18>AAゲル,TBZ-C_<18>AAゲル超薄膜を交互に累積し,焼成することにより,ナノレベルで積層構造が制御された(TiO_2/ZrO_2)_nヘテロ積層薄膜を作製できることがわかった. (4) 二次元ゾル-ゲル法より得たTiO_2超薄膜について光電流測定を行い,TiO_2超薄膜のUV-Vis吸収と同一形状の光電流作用スペクトルが得られること,膜厚の増加とともに光電流が増加すること,などを確認した.
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