Project/Area Number |
09750919
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
無機工業化学
|
Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
阪根 英人 山梨大学, 工学部, 助手 (50252010)
|
Project Period (FY) |
1997 – 1998
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
|
Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 1998: ¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
|
Keywords | 水酸アパタイト / 銀交換ゼオライト / イオン交換 / X線吸収微細構造 / EXAFS / 局所構造 / ジャイロライト |
Research Abstract |
1. 水酸アパタイト中のCa^<2+>をCo^<2+>、Ni^<2+>、Zn^<2+>、Sr^<2+>、Sn^<2+>、Cd^<2+>、ならびにPb^<2+>とイオン交換反応させ、これらのイオンの局所構造をX線吸収微細構造(XAFS)により調べた。Ca K吸収端のXAFSでは、Cd^<2+>との反応後のみCa^<2+>の局所構造に変化が現れることがわかった。この変化はCa^<2+>周囲の局所構造の歪みが減ることを示しており、水酸アパタイトのCd^<2+>に対する高い交換反応選択性の要因であると考えられる。交換イオンの吸収端のEXAFSフーリエ変換から、Sr^<2+>は水酸アパタイト結晶中に2種類あるCa^<2+>のどちらもが等量交換反応していると思われる。またCo^<2+>も同様であると思われる。一方、Pb^<2+>は水酸化物イオンが作るトンネル中に存在するCa^<2+>(サイト2)と交換していることが考えられる。さらに、Cd^<2+>とZn^<2+>も同様にサイト2のCa^<2+>と交換していることがわかった。Mn^<2+>、Fe^<2+>、Ni^<2+>、ならびにCu^<2+>との反応は、イオン交換であるというよりは水酸アパタイトの部分溶解とその後の沈澱生成ではないかと考えられる。 2. 5A型ゼオライト中のNa^+をAg^+とイオン交換し、真空加熱処理をした時の銀の局所構造をAg K端XAFSより解析した。加熱前ではゼオライト骨格の酸素のほかに水分子がAg^+に配位しているためAg-O間距離が長く配位数が2に近いが、加熱することによりAg-O間距離が短くなり、また配位数が減少することがわかった。一方、Ag-Ag間の距離も加熱すると減少するが、配位数は増加しAg^+-Ag^0のクラスタの生成を示している。これらの変化の程度は一部のAg^+だけがクラスタを生成することを示しているが、銀全体に対するクラスタ生成量の割合はAg^+交換率によって異なり、20%程度のときが最も大きくなった。これはこれらの熱処理後のゼオライトに窒素や酸素を吸着させたときに吸着量が最も多い交換率とほぼ同じであった。
|