自動合成を指向した光学活性ポリオール類の新規合成法
Project/Area Number |
09750933
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
有機工業化学
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
管 誠治 (菅 誠治) 京都大学, 工学研究科, 講師 (50291430)
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Project Period (FY) |
1997 – 1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1998: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | 自動合成 / 光学活性ポリオール / アルコキシメチルシラン / ホルミルアニオン / アセタール / 還元 / α-ヒドロキシアルデヒド / 付加反応 |
Research Abstract |
「合成ロボットを用いる自動合成」を指向した新規な光学活性ポリオール類の合成法の確立をめざし研究を行った。具体的には、(1)アルデヒド類に対するホルミルアニオン等価体の高立体選択的な付加反応を新しく開発し、(2)これを合成ロボットで連続的に繰り返すことで、光学活性ポリオール類の合成へと発展させる、とう2つの方法論を基盤とする。 本年度は、前年度までに確立した酸素官能基を有するアルコキシメチルシランの他に、窒素官能基を有するアルコキシメチルシランを新規なホルミルアニオン等価体の前駆体として新たに設計・合成した。中でも、ケイ素上にジメチルアミノフエニル基を有するアルコキシメチルシランをヘキサン中、s-ブチルリチウムを塩基として用いて脱プロトン化後、アルデヒド化合物への付加反応を試みたところ、この反応がテトラメチルジアミンにより著しく加速され、対応するl-メトキシ-2-ヒドロキシシランを収率よく与えることがわかった。ヒドロキシル基をベンジル化した後、メタノール中で隔膜付きセルを用いて電解酸化すると、ケイ素がメトキシ基へと変換され、対応するアセタールが得られた。以上のことから、ジメチルアミノフエニル基を有するアルコキシメチルシランがホルミルアニオン等価体とし有効に作用することが明らかとなった。 今後、キラルな配位子を系統的に検索することで発生させたアニオン種を「キラルなホルミルアニオン等価体」として用い、α-ヒドロキシアルデヒドに対するエナンチオ選択的な付加反応への展開が期待されるとともに、合成ロボットを用いたプロセスの自動化と組み合わせることで、光学活性ポリオール類の一般的合成法確立への足がかりになるものと考える。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)