国際宇宙ステーションにおける並列リアルタイム宇宙電磁環境シミュレータの研究
Project/Area Number |
09751002
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Aerospace engineering
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
蔡 東生 筑波大学, 電子・情報工学系, 助教授 (70202075)
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Project Period (FY) |
1997 – 1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1998: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 宇宙ステーション / スペースラブ / 磁気圏 / プラズマ / 粒子シミュレーション / テザー / ケルビン・ヘムホルム / テサ- / ケルビン・ヘルムホルム |
Research Abstract |
1998年5月19日のPager衛星Galaxy 4の故障はまだ多くの人に記憶に新しい。この故障によって、世界中で4千5百万人のユーザが影響を受けたと言われている(EOS,79,1998)。また、1994年1月20日静止衛星軌道にあったINTELSATK衛星はモーメントホイール系の回路故障により,操作不能となった(Rostoker,G.,Commentary on the Anik satellite upsets,Peport to the TelesatCanada,Canadian Network for Sapce Research Report,Jannuary 1994).同日,カナダのAnik E-1衛星も同様に操作不能に陥った.次の日Anik E-1に続きAnik E-2衛星も同様のモーメントホイール系の故障により操作不能の事態に陥った.これらの同時異常事態のため多くの国の電話,テレビ,科学技術観測が影響を受けた.しかし,衛星からのデータは衛星に降り注ぐ2-3MeV以上のエネルギーを持つ、Highly Relativistic Electron(HRE)の数の増加を観測し、サブストームとよばれている磁気嵐の発生は確認されているが,宇宙気象との関わりはまだ良く分がっていない.たとえば、Anik Elに関してはその後の地上仮想実験でも故障の原因は突き止められていない。平均約2年に一回の割合で、これらのスペースクラフトの故障・搭載機器異常が発生しているが、その本当の原因は地上仮想実験でも突き止められていない。また、どうして、ある軌道・高度のスペースクラフトだけが影響を受けるのかもまだ判明していない。ただ、一つの仮説は成立する。これらの、Highly Relativistic Electron(HRE)は磁気圏サブストームのなんらかのメカニズムで発生しradiation beltのHREの密度を高くした、故障を起こしたスペースクラフトはHREの高フラックス領域を飛行したと考えられる。では、どのようにして故障に至ったのであろうか?これに関しても簡単な仮説が成立する。それは、これらのHREはスペースクラフトの金属外壁を突き破って、スペースクラフト内部に進入して、内部のサブシステム・精密機器でとまり、このとき、精密機器がシリコンウエハーのような不導体の場合、deep dielectric(bulk)chargingを引き起こすと考えられる。このcharging・帯電が放電・ショートを引き起こすと、衛星の操作異常・故障が発生すると考えられる。本研究では、強力な並列PCクラスタシステムを構築し、簡単な宇宙環境・宇宙気象シミュレータプロトタイプを作成した。そのシミュレーションでHRE発生・トラップなどの現象を解析しつつある。
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Report
(2 results)
Research Products
(11 results)