温湿領域におけるCFRP複合材料の損傷進展プロセスのその場観察による解明
Project/Area Number |
09751009
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Aerospace engineering
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
黄木 景二 (黄木 景ニ) 九州大学, 応用力学研究所, 助手 (70281194)
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Project Period (FY) |
1997 – 1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1998: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | 温湿環境 / トランスバースクラック / 層間剥離 / その場観察 / クリープ / 破壊靱性 / 擬似等方性 / 残留応力 |
Research Abstract |
本研究では、各種温度環境下及び吸湿状態におけるCFRP複合材料の微視的損傷進展挙動を負荷中のその場観察により解明した。その結果,以下の知見が得られた。 1. クリープ負荷中のトランスバースクラック進展挙動の解明:CFRPクロスプライ積層板におけるトランスバースクラックの発生を考慮した時間依存変形モデルを構築した。すなわち,粘弾性理論とシアラグモデルを用いて,変形量を時間及び応力の関数として求めた。またトランスバースクラック密度を確率的破壊概念を用いて時間及び応力の関数として求めた。次に,クリープ負荷及び応力速度一定負荷下におけるき裂密度とひずみ応答を測定し,モデルによる予測値と比較することによりモデルの妥当性を考察した。トランスバースクラックの発生はその場観察システムとひずみ応答の両方から確認された。 2. 層間破壊靭性に及ぼす温度の効果の解明:眉間破壊靭性試験を各種温度環境下(低温,室温,高温)で行い,その場観察によって直接き裂長さを測定することによってコンブライアンス法によって破壊靭性を求めるとともに,試験中の剥離先端の観察により層間剥離進展の様子を明らかにした。低温では剥離初期の破壊靭性(K_<IC>)は他の温度に比べ高いものの剥離進展に伴う破壊靭性(剥離抵抗K_R)の増加は見れらなかった。一方,高温になるにつれ,K_<IC>は低下するものの大きなK_Rの増加が見られた。この増加はその場観察により繊維のブリッジングによるものであることが確認された。 今後,吸湿させた複合材料積層板を用いて上記1と2を行う必要がある。
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Report
(2 results)
Research Products
(6 results)