青果物・花卉がエチレンを検知する機構の研究と鮮度保持技術への応用
Project/Area Number |
09760025
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
園芸・造園学
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
三田 悟 静岡大学, 遺伝子実験施設, 助教授 (20273170)
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Project Period (FY) |
1997 – 1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | エチレン / ACC合成酵素 / ACC酸化酵素 / エチレンレセプター / パッションフルーツ |
Research Abstract |
平成9年度までに、パッションフルーツ果実の収穫後の成熟過程でのエチレン生成の上昇はACC合成酵素(PE-ACS1)とACC酸化酵素(PE-ACO1)のmRNAの蓄積レベルの上昇を伴うことを明らかにすると共に、2種類のエチレン受容体遺伝子(PE-ETR1とPE-ERS1)の全鎖長cDNAを単離した。平成10年度において、エチレンレセプターの新たなcDNAとしてPE-ERS2を単離した。PE-ERS2はPE-ETR1とは異なりC末端にレスポンスレギュレーターを持たないことが明らかになった。推定アミノ酸配列レベルでPE-ERS2はシロイヌナズナERS1と69%、パッションフルーツPE-ERS1と86%、トマトNRと67%の相同性を示した。PE-ERS2遺伝子は、トマトのNR遺伝子と同様に、果実の成熟過程で発現レベルが高まり、この発現レベルの上昇は果実自身が生成するエチレンにより正に制御されていることが明らかになった。PE-ERS2遺伝子の成熟過程での発現量の変化により、果実のエチレンに対する感受性・応答性が調節されているのかもしれない。果実以外の組織での発現を調べた結果、一般的にエチレンに対する感受性が高いとされる離層においてもPE-ERS2 mRNAレベルが高まっていることが明らかになった。本年度は更に、ウメ果実の成熟過程についても調べ、ACC合成酵素のcDNAとしてPM-ACS1、ACC酸化酵素のcDNAとしてPM-ACO1、エチレンレセプターのcDNAとしてPM-ER1を単離した。これらのcDNAは、遺伝子組み換えにより青果物・花卉のエチレン生成や検知を人為的に調節して鮮度保持効果を高めるにあたり有用である。
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)