Research Project
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
構造と機能の関係を明らかにするための詳細で緻密な研究を行なうにはその遺伝子を単離し遺伝子工学的手法を用いて解析を行なうことが必須である。著者は平成9年度にアメリカヤマゴボウ抗菌ペプチドPa-AMP1およびカイワレ抗カビペプチドRs-AFP1の全アミノ酸配列を明らかにした。そこで、平成10年度はPa-AMP1およびRs-AFP1の塩基配列を明らかにすることを目的とする。アメリカヤマゴボウおよびカイワレの葉からCTAB法およびSDS-フェノール法を用いてmRNAの抽出を試みたが、いずれの方法においても良好な結果は得られなかった。そこでセパゾールRNAII試薬を用いて抽出を行ったところ分解の少ない非常にきれいなmRNAを得ることが出来た。次に、それぞれのアミノ酸配列をもとに作成したリジェネレートプライマーを用いてRT-PCRを行った。その結果、目的とする117bpおよび153bpの増幅断片を得た。それぞれについて塩基配列の決定を行ったところ、アメリカヤマゴボウについてはPa-AMP1のアミノ酸配列と比較して6番目のLys残基がGly残基に28番目のSer残基がTyr残基に置換された塩基配列が得られ、カイワレについてはRs-AFP1のアミノ酸配列と全く同一の塩基配列を持つ遺伝子が得られた。このことからアメリカヤマゴボウおよびカイワレの葉においても抗菌・抗カビペプチドが発現していることが明らかとなった。
All Other
All Publications (1 results)