Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1998: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Research Abstract |
キュウリ,メロン,スイカなどのウリ科植物とGlomus属のVA菌根菌(Glomus caledonium, Glomus sp. R10, Glomus clarum)の共生系において,新規トリテルペン2β-hydroxybryonolic acid(2HB)と3β-ferulyl-epikaurounidic acid(3FE)が接種4週間後から経時的に増加することを前年度の研究で明らかにした。本年度はこれらトリテルペンの誘導機構と共生における機能・役割についての検討を行った。まず,VA菌根菌が生産すると報告されている植物ホルモンの2HB,3FE誘導活性について調べた。インドール酢酸,ジベレリンA_3,2-イソペンテルニアデニンをそれぞれ0.1,0.01μg/mlの濃度で10mlずつキュウリ根に1週間毎に与え,5週間後に2HB,3FEを定量したが,これらはいずれも誘導活性を示さなかった。病原菌・傷害シグナルであるサリチル酸(500μM),ジャスモン酸(500μM),部分N-脱アセチルキチンオリゴ糖(50μg/ml)についても検討したが,これらも誘導活性を示さなかった。キュウリではVA菌根菌との共生により土壌病原菌であるFusariumに対する抵抗性が増すことが報告されているので,2HB,3FEのFusarium oxysporum f.sp. cucumerinumに対する抗菌活性を調べたが両化合物ともに500μg/mlで活性を示さなかった。根における本化合物の蓄積部位について検討したところ,VA菌根菌感染部にのみ蓄積が見られ,菌が感染していない部分ではほとんど検出されなかったことから,本化合物の誘導は全身的なものではなく,局所的なものであることが分かった。
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