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細胞壁におけるリグニン生合成の酵素による反応シミュレーション

Research Project

Project/Area Number 09760156
Research Category

Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)

Allocation TypeSingle-year Grants
Research Field 林産学
Research InstitutionGifu University

Principal Investigator

重松 幹二  岐阜大学, 農学部, 助教授 (00242743)

Project Period (FY) 1997 – 1998
Project Status Completed (Fiscal Year 1998)
Budget Amount *help
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1998: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Keywordsリグニン / ペルオキシダーゼ / 疎水性 / 酵素反応
Research Abstract

リグニンの生合成における酵素と基質の関係を明確にするため,ホーソラディッシュペルオキシダーゼによるリグニン前駆体であるp-ヒドロキシクマリルアルコール(HL),コニフェリルアルコール(GL),シナピルアルコール(SL)の反応性を追跡した。
まず,反応の初期段階である酵素と基質の結合定数を測定したところ,HL>GL>SLであった。この順序はオクタノール/水の分配係数から求めた疎水性の順序と相関関係があり,反応の初期段階では基質の疎水性が関与していると推察した。また,メトキシル基をメチル基に変換し,分子サイズはほぼ等しいが疎水性が異なるものと比較したところ結合定数の差異が観察され,分子サイズが異なるが疎水性がほぼ等しいメチル基に変換したものと官能基が無い物を比較したところ差異は観察されなかった。反応の後期段階である基質の消失速度を測定したところ,HL≫GL≫SLであった。一方,通常の酸化剤である塩化第二鉄を用いた反応速度は,酵素での反応速度とは逆にHL<GL<SLであった。また,実際の細胞壁中の状況に近いと思われる希薄な基質濃度では,反応の律速段階が酵素と基質の結合速度になった。これらのことから,反応全体に対する基質特異性には基質の分子サイズの影響は小さく,前述の疎水性が大きく影響していると考えられる。
酵素によるSLの反応性は低いものであるが,GLを一部添加した系ではSLの反応性は非常に上昇した。しかし,これは塩化第二鉄では見られなかったことから,酵素に特有の現象である。酵素とリグニン前駆体の結合定数から推察すると,初期にGLが酵素に結合してラジカルとなって解離したあとは,酵素のコンフォメーションがSLに反応しやすいものに変化したからだと考えられる。

Report

(2 results)
  • 1998 Annual Research Report
  • 1997 Annual Research Report

URL: 

Published: 1997-04-01   Modified: 2016-04-21  

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